(VISA)在留資格の更新または変更の申請中に在留期限が切れてしまった場合、銀行口座が使えなくなる可能性があります。
「特例期間」について
まず、在留資格(ビザ)の更新や変更申請を、現在持っている在留資格の期限が切れる前に行なった場合、その申請の結果が出るまでの間、在留期限が切れた後、最大2ヶ月間、引き続き日本に適法に滞在することが認められています。これを「特例期間」と言います。
この期間中は、たとえ在留カードに記載された有効期限が過ぎていても、不法滞在にはなりません。安心して審査結果を待つことができます。
「銀行口座」凍結について
しかし、2025年4月から銀行では在留期間が満了した外国人の預貯金口座について、国内の一部金融機関が、出金を停止する措置を始めたことが、わかりました。
つまり、銀行によって違いますが、在留期限が過ぎた場合、その人が自分の口座を使えなくなる又は凍結されることがあります。少なくとも三菱UFJ銀行とみずほ銀行が開始したそうです。
その理由は、増加する特殊詐欺などの犯罪により、不正に譲渡された預貯金口座が悪用される事例が増加していることにあります。犯罪組織が名義人になりすまして不正な出金や送金を行うことを防ぐため、警察庁は金融機関に対し、在留期間に基づく預貯金口座の管理強化を要請しておりました。
これを受けて、2025年4月頃から、三菱UFJ銀行やみずほ銀行などの主要金融機関を含む複数の銀行が、在留期間が満了した外国人名義の口座に対して、現金出金や他口座への振込を停止する措置を本格的に開始しました。
「対処法」について
利用している銀行のルールを事前にチェック
金融機関ごとに扱いは異なるため、できれば在留カードの期限が切れる前に一度確認しておくと安心です。
◆ 三菱UFJ銀行
• 在留期間が満了した場合、預金取引が制限される可能性あり。
• ただし、在留資格更新中であることを証明できれば、所定の手続きを経て口座利用継続が可能。
• 必要書類例:有効期限切れの在留カードのコピー、申請受付票など。
出典:https://www.bk.mufg.jp/otorihiki_kakunin/pdf/notice_period_of_stay_j.pdf
◆ みずほ銀行
• 公式には詳細な条件を公表していないが、警察庁の要請を受けて2025年から在留期限の確認を強化。
• 窓口対応では、更新申請中であることを伝えることで、制限の解除が可能なケースあり。
出典:https://faq.smbctb.co.jp/faq/show/199?site_domain=smbctbjp
◆ SMBC信託銀行
• 在留カードの有効期限が過ぎた日から2ヶ月間はキャッシュカードなどの使用に制限がかかる可能性。
• その間に更新が完了し、新しい在留カードを提示すれば通常利用が再開される。
• 更新申請中であることの届出が必須。
出典:https://faq.smbctb.co.jp/faq/show/199?site_domain=smbctbjp
在留期限(在留カートの有効期限)が切れる前に、「在留資格の更新または変更申請中であることを」と伝え、在留カードや申請受付番号通知メール、申請受付メールなどを提示しましょう。
◎窓口で申請した場合
在留カードの裏面の右下に「申請中」と書かれた小さなハンコが申請中であることの証明になります。
◎オンラインで申請した場合
在留資格(ビザ)の申請をしたあとに届く「申請受付番号通知メール」が申請中であることの証明になります。
在留資格の申請を在留期限が来る前にしていた場合は、審査期間中に在留期限をすぎてしまっても適法に日本にいることができます。特例期間は合法です。
銀行によって対応は異なりますが、事前に連絡することで対応方法の案内を知り、口座凍結を回避できる場合がありますので在留期限が切れる前に銀行に相談しましょう。